2012年ザワデミー賞

2012年ザワデミー賞の発表です。

一部2011年暮れ公開で2012年に見たものも。
去年は200本くらい見たけれど、新作はほんと全然見なかった。
順位つけるのはいやなんだけれど、つけました。面白かったとか脚本がよくできているとかっていうのももちろんあるけれど、それ以上に自分を構成するものにより近い感というか、その映画の持ってる物が僕の中にどれくらいあるかというか、その映画は僕を構成するもの要素をどれだけ含んでいるか(含んでいると思いたいのか)、の順。


1『ミッドナイト・イン・パリウディ・アレン
2012年というか、僕の人生ベスト級に幸せな映画体験だった。
『映画』という文化の持つ全ての楽しみが詰まってると思う。
誕生日にWONDERVERのスタッフ千帆さんがこれのDVDをくれたので、最優秀誕生日ギフト賞を進呈した。好きな映画のDVD以上気の利いたプレゼントは無い。


2『リアル・スティールショーン・レヴィ
トム・シャドヤックの『ライアー・ライアー』然り、父親を知らないこともあり僕はとにかく父子の愛情に弱いのです。
初めてヒュー・ジャックマンがアトムにボクシングを教えるシーンで号泣。ああいう、『これから大きな何かが始まるぞ』的演出に非常に弱い。アトムvsゼウス戦は泣きすぎて前が見えませんでした。


3『桐島、部活やめるってよ』吉田大八
町山さん始め誰もが絶賛してるからあまり入れたくない、と思っててもこれくらいの順位。
見た人と喋るのが本当に楽しい映画。いろんな見方があるだろうけれど、僕はヒロキくんに異常な感情移入をして見ました。つらかったです。学生時代はパーマの子かパーカーの子でした。


4『スーパー!』ジェームズ・ガン
よく言われていたように僕も『キックアスのパクリじゃん』くらいの心持ちで見ました。そしたらキックアスの10倍とんでもなくて度肝を抜かれました。社会的、世間一般的に見てどうであれ、自分の中で筋が通っていてそれが正しいことだと迷い無く信じることが出来るならば、それが正義。僕もそう思うよ、と、心で絶叫しながら号泣した『割り込みは悪だ!』のスプラッターセクション。


5『悲しき獣』ナ・ホンジン
スコセッシの『グッド・フェローズ』、デパルマの『スカーフェイス』はじめ、『ゴッドファーザー』、『仁義無き戦い』、『その男、凶暴につき』など、自分からは異常に遠い、マフィアやギャング、ヤクザへのあこがれが僕の中にはすごくある。お金でもなんでもなにかのため、誰より打算的に暴力的に生きる姿に感じる格好良さは、スーパー!の項で述べたような正義を貫く姿勢から受ける神々しさに近い。この映画はもっと泥臭くてえげつない話だけれど、僕の中のどこかにもこの映画があったらうれしい。近年の韓国映画だと『息もできない』も心に一生こびりつく映画だった。


6『50/50』ジョナサン・レヴィン


7『おおかみこどもの雨と雪細田守


8『ビッグボーイズ』デビット・フランケル


9『ふがいない僕は空を見たタナダユキ


10『アタック・ザ・ブロックエドガー・ライト



以下、2012年に見た新作リスト。
『50/50』ジョナサン・レヴィン/『リアル・スティールショーン・レヴィ/『宇宙人ポールグレッグ・モットーラ/『ペントハウス』ブレッド・ラトナー/『悲しき獣』ナ・ホンジン/『劇場版けいおん!』/『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』スティーブン・ダルドリー/『DRIVE』ニコラス・ウェンディング・レフン/『ル・アーヴルの靴磨き』アキ・カウリスマキ/『バトルシップピーター・バーグ/『ミッドナイト・イン・パリウディ・アレン/『アタック・ザ・ブロックエドガー・ライト/『名探偵コナン 11人目の〜』静野孔文/『アメイジングスパイダーマン』マーク・ウェブ/『おおかみこどもの雨と雪細田守/『ダークナイトライジング』クリストファー・ノーラン/『スーパー!』ジェームズ・ガン/『アベンジャーズ』ジョス・ウィードン/『ザ・レイドギャレス・エヴァンス/『私が、生きる肌』ペドロ・アルモドバル/『ビッグボーイズ』デビット・フランケル/『トールマン』パスカル・ロジェ/『バーク・アンド・ヘア』ジョン・ランディス/『桐島、部活やめるってよ』吉田大八/『崖っぷちの男アスガー・レス/『チキンとプラム』マルジャン・サトラピ/『デンジャラス・ランダニエル・エスピノーサ/『砂漠でサーモン・フィッシングラッセ・ハルストレム/『アルゴ』ベン・アフレック/『恋のロンドン狂奏曲』ウディ・アレン/『007 スカイフォールサム・メンデス/『ふがいない僕は空を見たタナダユキ/『エヴァンゲリオン新劇場版 Q』庵野秀明/『巨神兵東京に現る』樋口真嗣/『レ・ミゼラブルトム・フーパー

今年はもっとがんばります。旧作含め300本は見ます。